お知らせ

News

研究・社会連携

2023.08.08
MOT(技術経営)分野の世界最大級の国際会議「PICMET ’23 Conference 」において、情報工学科・上條浩一教授が研究発表を行いました

MOT(Management of Technology・技術経営)分野の学会として世界最大級、最高峰とされる「PICMET(Portland International Conference on Management of Engineering and Technology)」が、本年はメキシコで開催。

世界各国から多くのMOTやIT(情報技術)系の大学教員が参加し、様々な最先端の研究成果に関する報告がなされました。

本学からは、昨年に引き続き、日本IBM出身の実務家教員でもある情報工学科・AI戦略コースの上條浩一教授が参加し、研究発表を行いました。

【PICMET ’23 Conference July 23-27, 2023 Monterrey, Mexico】
※詳細はコチラ

■発表者:Koichi Kamijo
■演題:Drug Approval Prediction using Patents(特許を用いた新薬の承認可否の予測)

■研究内容:製薬の開発には膨大な時間とコストがかかる。そのため、その製薬が、将来的に新薬が認可されるか否かを開発初期段階で推測できれば、製薬販売会社や開発会社にとって大きなメリットがある。そこで、本研究では、開発初期に申請された新薬の特許を用いて、新薬が承認されるかどうかを予測する機械学習モデルを開発した。具体的には、特許明細書の文章で使用される単語の利用頻度、各文章をベクトル化したもの、及び特許情報用いたAIモデルを構築し、承認の可否の予測を行った。結果的に、F1スコア=0.944という高いスコアで医薬品承認を予測できることを示した。
今後はこのAIモデルを用いて売上予測の精度向上やコロナ感染症前後での将来的なパンデミックへの対応に応用できる可能性がある。

上條 浩一
情報工学科 AI戦略コース
教授 
上條 浩一 Koichi Kamijo

米国コーネル大学大学院 コンピュータサイエンス専攻修士課程 修了。東京大学大学院 工学系研究科 先端学際工学専攻博士課程 修了。博士(工学)。日本IBMにおいて、ThinkPad PCの開発等に従事後、電子透かし、著作権保護、不可視マーカ技術、テキストから人の性格を推定するシステム(IBM Watson Personality Insights)等の研究に従事。このうち、不可視マーカ技術で情報処理学会より3つの賞を受賞、IBM Watson Personality Insightsでは、人工知能学会より現場イノベーション賞を受賞したほか、国内外で97件の特許を取得。

詳しいプロフィールはこちら>>

この記事をシェアする